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金沢と『三州奇談』の雑記帳   ki-dan.com

日経のコラム「春秋」

日経のコラム「春秋」

 

 

新聞の一面下のコラムでは、朝日新聞の「天声人語」をはじめとして、世相などを読みとる文章として、とても参考になります。

 

そのなかでも私は、日経新聞の「春秋」は、毎日必ず読んでいます。
月に数回は、このブログの材料としたいくらい、私の趣味にもあっています。

 

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30日は、永井荷風にふれていました。

▼永井荷風は世間の人々の話に、いつも聞き耳を立てていた。膨大な記述の「断腸亭日乗」には、とりわけ戦時下になると「町の噂」や「見聞録」がたくさん出てくる。徹底した情報統制の時代に、荷風は時代のリアルな雰囲気を市井から嗅ぎ取ろうとしていたのだろう。(略)

▼政治家の挙措を冷ややかに眺め、指図はほどほどに受け入れ、感染を心配しながらもスーパーの混み合うレジに並ぶ……。荷風が書き残した風景と重なって見える令和2年の春だ。日本人は理想というものを持たず「その日その日を気楽に送ることを第一となすなり」。皮肉屋の作家はこんな身も蓋もない指摘もしている。

 


荷風の「断腸亭日乗」と現代の世相をながめて、コラム子はこんな風にそれを読みとっているのだということが伝わってきます。

 

あまり優等生ぶらず、また反面野卑になることもなく一歩控えて伝えることは難しいことですが、ここではそれをやすやすとやっている感じがします。

「断腸亭日乗」をもう一度読みたくなってきました。

 

そういえば新聞のコラムなどで、記者が記事を書いた後に、最後のところで、そうだ私も○○へ行ってみよう、とか、読んでみようというのをよく目にしますが、結局そんな行動をとるまでには行かない、お飾りの文章のように思えます。

私もそのきらいがあるのでわかります。
でも、この「断腸亭日乗」は意志を強くして、図書館から借りてこよう。