最後の雪?
朝、目を覚まして外を見ると、うっすらと白くなっていました。
明け方、夢うつつにあられの降る音を聞いたような気がしていたのですが、やっぱり予報通り降りました。春の雪です。
桜の便りが届いているこの時期にと思いましたが、やはりこのような天気はあるのです。
今年の彼岸は3月20日、彼岸の入りはあす17日です。
毎年よ彼岸の入に寒いのは 子規
この句には「母の詞(ことば)自ずから句になりて」という前書きがあります。
子規が寒いのうとつぶやくと、母が「毎年よ彼岸の入りに寒いのは」と答えた。その返答が、575になっているのに気づいた子規が、逃さず一句に仕立てた、「日めくり 子規・漱石」には、こんな風にありました。
なんでもない家族の会話が句になるなんて、いつも苦吟している俗人にとってはうらやましい限りです。
あすは彼岸の入り、外が白くなるのは通り一遍のこと、そんなに珍しいことではないのです。
多分これは、今季最後の雪になるのでしょう。